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2011年夏の電力消費量の推定

今年の夏は、「節電」がキーワードになるだろう。

本記事では、今夏の最大電力消費量(東京電力管内)の推定を行う。
夏場の最大消費電力は気温と関係があるため、最高気温と最大電力消費量の関係を求めることにより推定を行う。

まず、最大電力消費量と東京の最高気温の関係(下図)を示す。横軸は東京の最高気温、縦軸は最大電力消費量。期間ごと、すなわち、2008年~2010年(青色)、東日本大震災前(オレンジ色)、東日本大震災後(赤色)、のデータを分けてプロットしている。

震災後に電力消費量が大きく減少していることがわかる。
また、大震災の前後で気温と消費量の関係も劇的に変化していることがわかる。まず、例年であれば気温と消費電力量はU字の関係になっているが、震災後はU字の関係が崩れている。例年、冬場に暖房を使用するため消費電力量が上昇するが、大震災後はその上昇が緩やかになっている。一方、夏場は気温の上昇とともに例年と同様のペースで消費電力量が増加している。

図1:東京の最高気温と最大電力消費量の関係power-temp.png


最大消費電力を推定するために、最高気温と最大消費電力の関係式を求めた(下図の式を参照)。ここで気温の範囲を、25°C以上、20°C以下、20°C~25°Cに分割し、夏場・冬場の範囲でのみ、気温と消費電力が比例または反比例関係にあると仮定して線形回帰式を求めた。

例年の夏であれば、気温が1度上昇すると、最大消費電力量が約173万kW上昇していたが、大震災後は、約123万kWの上昇にとどまっている。おそらく節電意識の高まりにより、気温が上昇しても、エアコンの設定温度を高くしたり、不要な場所ではエアコンを控える等の対策が功を奏した結果と思われる。

図1:東京の最高気温と最大電力消費量の回帰式power-temp-regress.png


今年の夏の予想最大消費電力を求めてみる。ただし、今後の電力消費量は、震災後から6月末と同様の傾向であると仮定する。
2008年~2010年の東京の最高気温は37.2°Cなので、この値を震災後の回帰式に代入すると今夏の最大電力消費量は4832万kWとなる。念のため10%の誤差があると仮定すると、最大消費電力量は5315万kWとなる。

「15%節電」きょうから…なぜ?(2011年7月1日08時57分 読売新聞)によると、一度に供給できる最大電力量を示す「ピーク時供給力」は、7月末時点で5520万kWであり(下図)、上記で推定した最大消費電力量:5315万kWより多い。

したがって、夏に最大消費電力量がピーク時供給力を上回り、計画停電が実施される可能性は低いと考えられる。

tepco-power-supply-July.jpg

なお、7月1日から電力使用制限令が発令されたため、気温と消費電力量の関係が6月末までとは異なる可能性がある。7月以降のデータ入手後に再度評価したい。


参考サイト:
・電力消費量データ:でんき予報(東京電力)
・気象データ:過去の気象データ検索(気象庁)
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ジャンル : 学問・文化・芸術

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